シャチの雑学 | トリビアバンク
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シャチの雑学

シャチの雑学

高い能力を使って狩りをする海のハンター

シャチは水族館の人気者で、シャチショーなどを披露してくれます。
こうした様子を見ると、とても従順で人間になつくとても温和な動物といったイメージが強く感じられます。
もちろんそれも正しいのですが、同時に海のハンターとしても知られていて、海洋生物の中では力が強い存在でもあります。
時に、「海のギャング」と呼ばれることもあるほど、獰猛な性質を示すこともあります。

シャチは狩りをする際には、様々な高い能力を使います。
その体は6メートルを超える大きなものですが、海洋哺乳類の中では最も速く泳げる身体能力を持っています。
しかも1日のうちに100km以上泳ぐこともあり、その体力も相当なものです。

体の形状は美しい流線型をしていて、水の抵抗を極限まで抑えて素早く方向転換することもできます。
しかもシャチは超音波を自ら発して、その反響から海の中にいる他の動物や岩場などの場所の情報を把握できる能力を備えています。

シャチは知能が高い動物

シャチはこのように身体能力が優れていますが、同時に知能が非常に高い動物でもあります。
それは、狩りの様子からも分かります。
シャチは多くの場合、単体ではなくグループで狩りを行います。
普段から数頭から数十頭に及ぶポッドとも言われるグループを作っており、このポッドは、狩りをする時には組織立った隊列を組んで進みます。

先頭にいるシャチは水の抵抗を受けやすいので、それだけ疲れやすいです。
前列のシャチが疲れたら、後ろの列が前に出てきて隊列を動かしながら狩りをしていきます。
そうすることで、同じスピードを保ちながら獲物を追いつめて確実に狩りをするのです。

シャチは魚だけでなく、カモメなどの鳥を捕食することもあります。
しかし、当然空に飛んでいるカモメを捕まえることはできません。
そこでシャチは口から魚を吐いて、海面近くで待機しています。
エサを見つけたカモメが海面に降り、その瞬間をとらえてシャチがとらえるのです。

さらに、シャチは自分たちよりも大きな体を持つこともあるクジラを捕食することもあります。
とても栄養価の高い体を持っているからです。
どうやって狩りをするかというと、クジラの性質を利用すると考えられています。
クジラは哺乳類ですのでエラ呼吸はできず、海面に出てきて呼吸をしなければなりません。
そこで、シャチは群れになってクジラを囲って、上に乗るなどして海面に出さないようにします。

長い時間そうしていると、たとえクジラと言えども酸素がなくなり溺死してしまうのです。
クジラの限界を知っていないと決して達成できない、まさに知能を使ったシャチならではの狩りの仕方と言えるでしょう。