卓球のラケットの雑学 | トリビアバンク
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卓球のラケットの雑学

卓球のラケットの雑学

卓球のラケットの色のルール

卓球は、気軽にみんなが楽しめるスポーツでもあり、プロとして世界中で多くの人が競技をしているスポーツでもあります。
オリンピックの正式競技でもありますし、ワールドカップも開催されて、多くの人が試合を観戦するためにテレビを観たり試合会場に足を運んだりします。
こうしたプロの卓球の試合を進めるために、しっかりとしたルールが細かいところまで決められています。

その一つにラケットの規定があります。
大きさや材質などの指定がありますが、色についても決まりがあります。
多くの卓球ラケットは両面にラバーと呼ばれるゴム質のものが貼り付けられています。
そのラバーには色が付けられていて、今では赤と黒となっています。

赤と黒に統一される

このラバーの色について、以前は規定がなかったために、それぞれの選手が自由に異なる色のものを付けていました。
もっとも、製造販売されていたラバーは黒と赤ばかりでしたので、そのうちから選んでいました。

たとえば、両面を赤にしたり両面を黒にしたりといった具合です。
もしくは、表面を黒にして、裏を赤にするということも可能でした。

このルールのなさを利用する選手も多くいました。
ラケットの表面を使っているのか裏を使っているのかが分からないので、回転やスピードなどの予測を付けにくくさせることができました。
また、両面を同じ黒色もしくは赤色にすることによって、対戦相手を混乱させることもありました。

しかし、こうした戦術は観戦する人にとって、卓球をつまらないものとしてしまったのです。
というのも、色を使った戦術によって回転が読めなくなり、ラリーが続かなくなってしまったのです。
簡単に決着がついてしまう状況となり、面白みのない試合が増えたためにこうした戦術を使えないようにしました。
それで1985年にルールが改定され、表と裏で色を赤・黒にするという現在の規定となったのです。

選手の技術向上につながるというメリットが生まれた

これは観戦する人だけでなく、選手にとってもメリットとなりました。
というのも、色が明確に決められたことで、対戦する選手は相手がどの面を使って打ってくるかが分かりやすくなりました。
回転のかけ具合が予測しやすくなりますので、その分対策を講じられます。
こうしてラリーが長くなり、打球コントールをする技術が向上することになりました。

また、そもそも相手を惑わす戦術に頼るのではなく、ボールスピードやスピンコントロールなどの技術向上に集中して取り組むようになりました。
このように卓球界全体のレベルが上がり、選手のスキルも試合の楽しさもアップしていったわけです。
ラバーの色についてのルールというのは、卓球自体の発展にまでつながったというわけです。