映画のお供はなぜポップコーンなのか | トリビアバンク
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映画のお供はなぜポップコーンなのか

映画のお供はなぜポップコーンなのか

映画館のイメージ

トウモロコシから加工

乾燥させた硬い皮のトウモロコシを炒る事により、中身が水蒸気膨張し破裂します。皮を破り中身が飛び出て柔らかなスポンジ状になったものに味付けをしたスナック菓子をポップコーンと呼びます。
トウモロコシと言っても普段料理で食べる甘味種に類するものはポップコーンには適さず、爆裂種と言う種皮の硬い品種をポップコーンに使います。

他にはジャイアントコーンと言う品種から作るポリコーンがあります。
ポップコーンに似せていますが、製法がポップコーンより手間がかかります。
炒るだけのポップコーンに対しポリコーンは言わばトウモロコシのポン菓子です。
穀類膨張機にて加熱する製法です。

値段を調べましたら、セブンイレブンの7プレミアム塩バター味のポップコーンが90gで税込108円、7プレミアムジャンボコーンが72gで税込108円です。
商品価格は同じですが、内容量が若干ポップコーンの方が多いです。
僅かではありますがジャンボコーン(ポリコーン)の方がポップコーンに比べ製造コストがかかることが理由でしょう。

ポップコーンの歴史

ポップコーンは紀元前3,600年頃のニューメキシコ州にある遺跡から発見されています。
ネイティブアメリカンが乾燥させた爆裂種の種子を焚火に投げ込んで食べていたとされています。
16~17世紀頃にヨーロッパ人が、彼らからポップコーンを知ったとされていますが、当時のヨーロッパではトウモロコシは家畜の餌であったため、ポップコーンはあまり広がらなかったそうです。

アメリカ合衆国では19世紀後半頃から菓子として食べられ始めたとされており、味付けはシロップを絡めた甘味が主流でした。
20世紀前半の世界恐慌の時にあらゆるものがインフレーションによる物価の高騰をしている中、ポップコーンはほとんど値段が変わらなかったので、より安価である塩味が定着していきました。

ポップコーンと映画

ポップコーンは、あまり咀嚼音がしないので映画鑑賞の妨げにならないと言う事で映画館での販売数が伸びました。
映画館での販売は1929年からとなっており、1947年には全米の映画館でポップコーン販売を行っている割合は80%にも及んだそうです。

日本では1947年(昭和22年)第二次世界大戦後アメリカ進駐軍に伴い、ポップコーンが知られるようになりました。
その当時は米軍基地内だけでの販売でしたが1957年(昭和32年)に日本国内での販売が始まりました。

日本においてもアメリカに倣い映画館での販売をしてきました。
映画鑑賞の妨げにならない事以外にも、ポップコーン製造機による売店内での生産が容易である点、乾燥爆裂種は在庫スペースをあまり取らず保管性に優れている点で、映画館との相性が良いという理由から、定番商品として根付いたと考えられます。