4分33秒なにも弾かない曲がある | トリビアバンク
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4分33秒なにも弾かない曲がある

4分33秒なにも弾かない曲がある

世の中には不思議な曲がある

大人になるまでの間、誰でもいろいろな音楽に触れてきたことと思います。
学校の音楽の時間で学んだ曲もあるでしょうし、国内外の作品を楽しんできた方も多いでしょう。
歌詞が好き、曲の雰囲気が好きなど、好きになった理由は人それぞれだと思いますが、いずれにしても何かしらの特徴に心惹かれて大好きになってきたはずです。

世界は広いです。
とてもとても広いです。
中には、理解するのが容易ではない作品もあります。
もし、最初から最後まで全く音が聞こえてこない音楽があったら、あなたはどう受け取るでしょうか。

実は、そんな謎めいた不思議な作品もあるのです。

4分33秒について

4分33秒あったら、早い人であれば食事もできてしまうかもしれません。
そんな短いような長いような4分33秒の間に、まったく演奏がされないという作品があります。
正しくは、ずっとお休みになっているという作品です。

もちろん、演奏者や指揮者の方が休憩をとっているわけではありません。
演奏者もきちんと準備をしていますし、ステージ上には指揮者も立っています。
その上で、ずっとお休みなのです。

4分33秒は、第1楽章、第2楽章、第3楽章からなっている作品です。
具体的に挙げると、第1楽章が30秒で、第2楽章が2分23秒となっており、第3楽章は1分40秒です。
そして、それぞれすべてが休みになっています。
本当に、ずっとtacet(休止)なのです。

一般的に、演奏を聴こうと思ったら、何かしらの音楽を期待することでしょう。
短い、長いにかかわらず、何かを音が聴けると思います。
しかし、それがないのです。

ところが、ずっと休みであることで、思いがけない音が聞こえてくるのかもしれません。
もしかしたら、既にそこにある普段は聞き逃してしまっていたような音を感じ取ることができるのかもしれません。
この不思議な4分33秒は、さまざまな意見があるものの、評価する人も多い作品です。

作曲者について

この曲は、アメリカのジョン・ケージが作った作品です。
1912年にアメリカで生まれ、1992年に79歳で亡くなりました。
いくつもの作品を世に送り出しているのですが、その中でもこの曲は有名な作品です。

また、意外に思うかもしれませんが、ジョン・ケージはきのこを研究していたことでも知られています。
世の中に名前が知られるようになってからも、アルバイトをしていたとも言われています。

音に囲まれて生きている

目を閉じて静かにしていると、室内、屋外からいろいろな音が聞こえてくるのがわかります。
もしかしたら、その一つ一つが芸術なのかもしれません。
たまには、その音を楽しみながら過ごしてみてはいかがでしょうか。